オートレベルとレーザーレベルの違い ほかの測量機器もまとめて比較

オートレベルとレーザーレベルの違いについて悩んでいる方への記事です。
どちらも土木建築の現場に用いられる測量機器であり、DIYでも使われるほど人気があります。

ただし、それぞれに特徴があり使用目的が限られているため使い分けが必要です。

ここでは、オートレベルとレーザーレベルの違いを中心に、他の測量機器も紹介します。比較しやすいよう、最終的に表にまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。

オートレベルとレーザーレベルの違い ほかの測量機器もまとめて比較

オートレベルとレーザーレベルの違いを徹底検証

レベルとは建築土木分野で水平や高さを計測するための測量機器です。
いくつかの種類があり、オートレベル・レーザーレベル共によく用いられますが、使用目的や構造が異なるため、違いについて把握しておかなければなりません。
オートレベルとレーザーレベルの違いについて検証します。

1.そもそも方法・目的が違う

オートレベルは高さの計測を目的とする測量機器です。
対して、レーザーレベルは主に水平を測定します。

オートレベルのオートは、機器本体を水平に保つための自動補正装置です。
したがって、本体の水平が保たれた状態で、レンズから覗いた標尺の目盛りを読み高低差を図ります。

レーザーレベルは水平のレーザー光線を照射し、水平ラインを検出する用途で使われます。
あえて高さを計測する場合、レーザーの照射先に受光器を設置しますが精度は決して高くありません。

2.使われる現場が違う

オートレベルとレーザーレベルの使用される現場について表にまとめました。

 

機器名 使用する現場
オートレベル
  • 建築物の高さと水平の確認
  • 基礎杭の高さ調整
  • 道路の勾配測定
レーザーレベル
  • 生コン打ち
  • ブロックの積み出し
  • 窓枠のタイル貼り
  • 塗装の墨出し
  • 側溝の床堀

一見するとレーザーレベルの方が用途が広いように感じられますが、目的は水平測定に限られています。
公共の工事や重要な測定にはオートレベルが用いられています。

3.作業に要する人数と計測精度が違う

オートレベルによる測定では、最低2人以上の作業員が必要です。
対するレーザーレベルは1人でも測定できます。

オートレンズでは、レンズから覗き込んで目盛りを読む人と、測定値に立ち標尺を持つ人がいなければ測定できません。
精度の高い計測値が求められるため、標尺が少しでも傾くと大きな誤差が生じるためです。

対するレーザーレベルは、受光器をセットすれば1人で作業可能です。
全方位に水平を検出できますが、オートレベルほどの精度はありません。

オートレベル・レーザーレベルと他の測量機器との違い

水平や高さを測る測定機器には、オートレベルやレーザーレベルの他に下記のような種類があります。

・チルチングレベル
・デジタルレベル
・トータルステーション

それぞれの特徴・違いを解説します。

1.チルチングレベルの特徴

チルチングレベルは、オートレベルが登場する前、最も使われていた測定機器です。
オートレベルとの違いは、視準線を水平に合わせる機能が自動でない点です。
棒状の気泡管を使い、手動で水平に合わせます。

つまり、チルチングレベルの水平機能を自動化したものがオートレベルです。
チルチングレベルはティルティングレベルとも表記されます。
オートレベルが登場して以来ほとんど使われなくなりました。

2.デジタルレベルの特徴

デジタルレベルは5つの測量機器のなかで、唯一電気で作動する測量機器です。
そのため、電源のある場所でなければ使えません。
また、専用の標尺が必要です。

オートレベルなどとはまったく異なり、ボタン一つでの操作が可能です。
標尺の目盛りの読み取りは自動、さらに計測値をそのまま電子野帳にデータ保存できます。
機械測定のため、誰が操作しても同じデータが得られる点は大きなメリットです。

3.トータルステーションの特徴

トータルステーションは、角度と距離を測る測定機器です。
角度と距離によって必然的に高さも計測できます。

トータルステーションには、光の反射により距離を測る光波距離計と角度を測る電子セオドライドが内蔵され、水平角・高度角・斜距離を同時に測定します。

測定方法がまったく異なるためレベルによる測定を水準測量と呼ぶのに対し、トータルステーションによる測定をTS測量と呼ぶケースも少なくありません。

オートレベル・レーザーレベルと他の機器との違いを表で比較

オートレベル・レーザーレベルとその他の測定機器を以下の表にまとめました。

測定機器 測定値 用途・現場 メリット デメリット
オートレベル 水平・高さ 高さと水平の確認

基礎杭の高さ

道路の勾配

精度が高い

水平維持が自動

1人作業不可
レーザーレベル 水平・高さ ブロック積み出し

窓枠のタイル貼り

塗装の墨出し

側溝の床堀

1人作業可 精度が低い
チルチングレベル 水平・高さ 高さと水平の確認

基礎杭の高さ

道路の勾配

精度が高い 水平維持が手動
デジタルレベル 水平・高さ 建築物の高さと水平の確認

基礎杭の高さ

道路の勾配

測定とデータ記帳が自動

測定誤差がない

電源が必要
トータルステーション 角度・距離 基準点測量

応用測量

座標測量

杭打ち

定点測量

変位計測

位置管理

作業効率がよい

データの外部出力が可能

求心が困難

それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、用途に応じて使い分けるのもよいでしょう。

まとめ

オートレベルとレーザーレベルの最大の違いは使用目的です。
根本的に異なる測量機器と考えた方が賢明でしょう。

オートレベルは主に高さを測り、レーザーレベルは水平を測ります。
どちらも土木建築の基本となる重要なデータです。

測量分野の進化は目覚ましく、デジタルレベルやトータルステーションなど、利便性の高い機器も登場しています。

この記事が、測量機器を選ぶ際の参考となれば幸いです。