測量の役割とは?種類を簡単に分類・費用を決定する要素を解説

「測量とは何のために行う仕事なの?」
「建築や土地の取引に必要な測量の意味・分類を詳しく知り、不動産取引に臨みたい」
上記の悩みを抱える不動産オーナーは多いのではないでしょうか?
この記事では測量概念や、種類について詳しく解説します。

記事内では測量費用を抑えるポイントや、依頼が可能な業者も併せて紹介しています。
記事を読めば測量の内容について、ありとあらゆる角度から詳しく知れるでしょう。
現在土地の売買や家屋の建築を考えている方は、ぜひご覧ください。

測量の役割とは?種類を簡単に分類・費用を決定する要素を解説

測量とは任意地点の位置・方向・広さを求める行為

測量とは、土地の形や高さを正確に測る仕事です。
家や構造物を作る前に測量をしなければ、構造物が斜めに傾いたり左右の高さが合わなかったりと、思わぬ事態を招く可能性があります。

測量が必要になる例としては、以下のような場合が挙げられます。

● 建物の新築
● 土地の高低差の調査
● 真北の調査
● 土地の評価
● 土地購入のための測量図確認

最も一般的なのは、建物の新築でしょう。
不動産会社に土木建築を依頼する際には、測量が必要不可欠です。

測量の種類には何がある?法律・方法・目的別に比較

測量には多くの種類があり、何が違うのかわからない方も多いかと思います。
そこでこちらでは、測量の種類を法律・方法・目的別に表にしてまとめました。

法律 基本測量 国土地理院が実施するすべての測量の基礎となっている測量
公共測量 国や地方公共団体が実施する測量であり、費用の負担や補助も請け負う
方法 三角測量 三角形の性質を利用して測点位置を定める測量
トラバース測量 測点を折れ線上に設定して、隣接点間の交角と距離を測定して位置を定める測量
目的 基準点測量 三角測量やトラバース測量により求める地点の座標値を算定する測量
用地測量 土地の面積や境界などを確定し、地籍図を作成する測量

上記のほかにも測量の種類は多数あります。
ご自身の目的に合わせて、どのような測量を実施するべきかを検討しましょう。

測量の費用を決定する4つの要素

測量の費用を左右する要素は、以下の4つです。

1. 土地の広さ
2. 土地形状の複雑さ
3. 土地の高さ・低さ
4. 土地の状態の悪さ

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

1.土地の広さ|広ければ広いほど高い

測量の費用を決定する要素の一つに、土地の広さがあります。
土地の面積が広ければ広いほど、それに伴い仕事量も増加します。
面積が広いと測量自体の仕事量が増えるだけでなく、隣地の所有者への説明や声かけなどの業務も求められるでしょう。

そのため、土地の面積が広くなるに比例して、測量の費用も高くなる傾向があると認識しておくべきです。

2.土地形状の複雑さ|単純形状なら安い

土地形状の複雑さによっても、測量の費用は異なります。
例えば以下二つの状況があった場合を想定しましょう。

1. 形が整った見通しのよい土地と
2. 形がいびつで入り組み見通しの悪い土地

後者のほうが、土地の形状が複雑な分、現地測量や隣地所有者の数、境界点などが増えます。
結果として費用が高くなることが想像できるのではないでしょうか。
測量を行う際は、地形が複雑になるほど費用は高くなると理解しておきましょう。

3.土地の高さ・低さ|山や谷があると値段が上がる

土地の高さ・低さも、測量にかかる費用を決定づける要素です。
土地の高低差があると、依頼された敷地外にも立ち入って仕事をする必要があります。
隣地の所有者数の増加も予測され、手続きのような仕事が複雑になるでしょう。

そのため、山や谷などの高低差がある場合は、労力と時間を要し、測量にかかる費用も高くなると心得ておいてください。
測量する土地の面積が狭い場合でも同様です。

4.土地内の状態の悪さ|家や草木は費用増加の対象になる

測量費は、土地の管理状況によっても左右されます。
長年住んでいない家がある土地や、庭木・草木が生い茂り状態が悪い土地は測量が困難です。

測量時は土地が測量機から見える必要があるため、草刈りを行い土地の見通しをよくする仕事から始めなければなりません。
上記からわかるように、土地内の状態が悪ければ測量以外の時間を要するため、費用が高くなる傾向があります。

測量の適正価格を知る4つの方法を簡潔に解説

測量費を左右する要素は理解したものの、土地の適正価格を知る方法が気になりますよね。
こちらでは、測量の適正価格を知る4つの要素とその詳細を表にまとめました。

官公庁調査 昔に作成された隣接土地との境界確認書は、官公庁には保存されていない。

保管してある図面資料などがある場合、情報を提供するとスムーズな測量につながる。

測量関連項目 測量費用は土地の広さや形状、管理状態によって増減する。

土地の現状を確かめておく必要がある。

境界標設置 測量立会後に設置する境界標の種類によっても、費用が変わる。
関係権利者押印取得 隣接土地の所有者に署名・捺印してもらう際は、直に対面して行うのがよい。

手間がかかるため、事前に声かけをして段取りをするとスムーズな測量となる。

測量を行う際は、上記を活用して適正価格を調べるようにしましょう。

測量費の調べ方とは?2種の方法を紹介

測量費を調べる方法には、以下の2種類があります。

1. 測量会社や不動産会社のホームページを利用する
2. 不動産会社や測量会社に見積もりを依頼する

会社によってはホームページの中に、土地の面積を入力して測量費を出してくれるところもあります。
面積によって出されたある程度の概算であるため、土地の状態は反映されません。
目安として参考にするとよいでしょう。

またより適正な価格が知りたい方は、専門業者に見積もりを依頼するのが安心です。
見積もり自体は無料で行ってくれるところが多いので、気軽に相談してはいかがでしょうか。

まとめ

測量とは、建物を建てたり土地を売ったりする際には必要不可欠な仕事です。
測量費は土地の広さや形状によっても異なるので、この記事を参考に今一度確認しましょう。
測量費を左右するポイントを知っておくと、費用を抑えてスムーズに測量を進められます。

一般的に、測量の見積もりは無料で行えます。
ぜひお気軽に、測量費の見積もりをしてはいかがでしょうか。