「不動産屋さんに、『あなたの土地の面積を測る必要がある』と言われた」
「登記を自分でやってみたいけど、土地の面積ってどうやって測るのだろう」
このようなお悩みを抱えている方はいらっしゃいませんか？
さまざまな場面で必要となる情報「土地面積」。
しかし土地の面積といっても、実際どのように測っているか、ご存知ない方も多いかと思います。
土地の測量は業者が行うのが一般的ですが、「土地を測るだけなら、自分でやってコストを浮かせたい！」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
本記事は
「自分で土地面積を測る事はできるの？」
「測量を自分ですると何が大変？」
このような疑問にお答えします。
土地や登記の事でお悩みの方、測量方法でお悩みの方はぜひご覧ください。
そもそも、なぜ土地の測量が必要なのでしょうか。
それは土地の面積、境界線を明確にし、権利関係を明らかにするためです。
「その土地が誰のもので、どこまで所有しているか」を明確にし、書類として残すと「この土地は自分の資産である」とまわりに主張ができます。
では具体的に、土地の測量が必要になるのはどのような場面でしょうか。
登記簿とは、「どこの土地を、誰が所有しているか」が記された公簿のことです。
土地や不動産を取得したら、登記を行わなくてはなりません。
登記を行うと「誰がどんな土地を所有しているか」を一般公開できるようになり、円滑な不動産取引ができるようになります。
そんな登記簿には「土地の面積」を記載する欄があるため、測量が必要となります。
分筆登記とは、持っている土地を分けて登記をすることです。
例えば「所有している土地を譲渡したい方が何人もいる」のような場合、土地が1つのままでは、複数人の方に土地を渡せません。
土地を分けて分筆登記をすると、複数人に土地を譲られます。
土地を売却する際、不動産業者などに「登記簿上の面積と、実際の面積が違う」と指摘される場合があります。
このようなケースは相続した土地で多く起こります。
これは測量技術が今と昔で違い、昔の測量方法のまま登記簿に登録されているためです。
登記簿上の面積と実際の面積が違った場合は、あらためて面積を測り直す必要があります。
このように、さまざまな面で必要になる測量。
面積を測るだけなら簡単に思えますが、測量は初心者にもできるのでしょうか。
自分で測量を行った際のメリット、デメリットを紹介します。
測量を自分で行うメリットは、なんといっても費用面です。
土地を売る時の測量方法を「確定測量」といいます。
確定測量は業者に任せると約40〜50万円かかるため、費用面で大きな負担がかかります。
また、土地が市区町村の道路に面していた場合、役所に立ち会ってもらう必要があり、上乗せで2、30万円ほどかかる場合も。
自分で測量ができれば数十万円の費用が浮き、財布も痛くありません。
デメリットには、大きく分けて「機材の準備」と「知識面」があります。
測量で一般的に使われる機材には「トータルステーション」と「CAD」があります。
測量を行う機械である「トータルステーション」は、中古で購入しても10万円前後。
新品では数十万円と高額です。
また測量を計算するソフトウェアである「CAD」の費用も数万円かかり、大きな負担となってしまいます。
このように、測量で使う機材は購入ハードルが高いため、1回土地の測量を行うだけでこれらを用意するのは、現実的ではありません。
また、測量には知識のみならず、実際に機材を使って角度と距離を正確に測る技術が必要です。
測量は機材の準備の面でも、知識や技術の面でも、初心者が測量を行うのはとても難しいことが分かります。
測量には専門性があるため、初心者が測量を行うのはとても難しいのが現状です。
そのため専門家である「土地家屋調査士」に依頼するのをおすすめします。
土地家屋調査士は、不動産登記全般をサポートする職業です。
費用はかかってしまいますが、登記関係の悩みが丸々解決できるため、土地家屋調査士に依頼するとよいでしょう。
実際に土地家屋調査士に依頼する場合、どのような流れで測量を行うでしょうか。一般的な流れをお伝えします。
初回面談を行います。
登記簿謄本など、古い資料があればそれらも手渡しします。
事前調査を行います。
土地を正確に測量するには、隣の土地と触れるすべての境界を明確にしなくてはなりません。
そのため、資料や現地の調査を行い、周囲状況を把握します。
隣の土地や面している道路の境界を丁寧に確認して測量し、境界を確定していきます。
境界がズレると土地面積が変わってしまい、近隣トラブルに発展するケースが後を絶ちません。
境界確定の場では隣地所有者に立ち会ってもらい、お互いに確認、納得し合えるため、トラブルの防止策として有効です。
土地の境界が記載された図面を作成します。業者によっては確認書や案内図など、まとめて貰えるケースも。
土地の面積を知るには、土地家屋調査士に依頼するのがおすすめです。
土地家屋調査士に依頼をすると費用がかかってしまいますが、初心者が測量を行うのは難しいので、専門家に任せた方が安心です。
また測量のみならず、登記全般の業務サポートをしてくれます。
お悩みの方は、一度相談してみるとよいかもしれません。
