トータルステーションの分類や使い方、セオドライトとの違いを解説!

本記事を読んでいる方の中には、トータルステーションの一般的な使い方を把握したい方も多いでしょう。

そこで今回は、トータルステーションの使い方を詳しく解説します。
トータルステーションの使い方が気になっている方は、ぜひご覧ください。

トータルステーションの分類や使い方、セオドライトとの違いを解説!

【意外と知られてない!?】トータルステーションって何?

トータルステーションとは、角度と距離を測定する機器です。
土木工事や建設工事を進める中で、その土地の地形や建物との位置関係を正確に進めなければいけません。

そんな時に役立つ機器が、トータルステーションです。
トータルステーションは、目標点に光を当てて反射した光を電子的に解析し、距離を測定します。

トータルステーションそのもので距離を測定するだけでなく、ほかの外部機器へ測定データの出力も可能です。

トータルステーションと似ているセオドライトって何の機器?

トータルステーションと似ている機器で、セオドライトと呼ばれる機械があります。
セオドライトとは、水平角や高度角など角度を測定する機器です。

セオドライトは角度のみの測定なのに対し、トータルステーションは距離と角度を同時に測定できます。

トータルステーションが開発される以前までは、距離の測定はレーザー距離計、角度はセオドライトとそれぞれ測定する部分ごとに別の機器を使用していました。

しかし、トータルステーションがあれば距離も角度も同時に測定できるので、業務効率化の向上ができます。

このようにトータルステーションは利便性の高い機器なので使い方を把握すれば、業務をより素早く進められるでしょう。

トータルステーションは4タイプに分類される

ここでは、トータルステーションのタイプを4つ解説します。

ここで解説した内容を把握して、それぞれの用途によってトータルステーションを使い分けられるようにしましょう。

一般的【ボタンを押すだけで動かせる】

一般的トータルステーションは、ターゲットをレンズで確認したあとにボタンを押すだけで容易に角度と距離が測定できる機器です。

一般的トータルステーションでは、機器周辺でボタンを押す方とターゲットを持つ方の2人で測定を行います。

ちなみに一般的トータルステーションは多種多様な業務に使用できて、座標測量や抗位置出しも機械のメモリ機能で実施できます。

一般的トータルステーションは広く使用されているタイプであり、最も簡単に測定ができる機器です。

自動追尾【自動的に視準する機能を搭載】

自動追尾トータルステーションとは、通常の機器にターゲットを自動的に視準する自動追尾機能が搭載された機械です。

自動追尾トータルステーションは、通常の機器で必要なピント合わせや固定微動ネジの操作が必要でなくなるため、かなり楽に操作できます。

また、自動追尾トータルステーションは、必要なデータを入力すれば自動的に測点方向へ向いてくれるため、2人で行っていた仕事も1人で行えるでしょう。

現場における工事や構造物の影響を確認する自動変位計測などさまざまな場面で使用されている機器です。

電子野帳搭載【測定データを記入しなくていい】

電子野帳搭載は、通常の機器に電子野帳のプログラムを内蔵している機器です。

電子野帳のプログラムには、設計・初期表示などさまざまなデータがあらかじめインストールされているため、測定データをわざわざ記入する必要はありません。

ちなみに電子野帳トータルステーションの測定データは、USBメモリに保存して測量ソフトへの転送が可能です。

電子野帳搭載トータルステーションは、工事現場の管理に用いる施工管理データとして使用できます。

ノンプリズム【レーザー光を使用】

ノンプリズムトータルステーションは、ターゲットが不要なレーザー光を使用して距離を測定する機器です。

機種によって測定できる距離に差はあるものの、約500m以上の距離を容易に測定できます。

レーザー光で距離を測定する特性もあって、人が近づけない場所でも測定できるので作業効率が大幅に向上するでしょう。

建築現場では、構造物の変位法則や崩落事故防止の安全監視などさまざまな場面で使用されている機器です。

トータルステーションの使い方

トータルステーションの使い方は、以下のとおりです。

1. 角度と距離を測定するために三角形を自分の中で作って、測定する座標を定める
2. 三脚を立てて、トータルステーションを設置する
3. トータルステーションを整準して、器械高や視準高を測定する
4. 望遠鏡の調節をする
5. トータルステーションの電源を入れて、水平と垂直方向をリセットする
6. トータルステーションでは中央にピントを集めて測定と記録をする
7. 1~6を繰り返す

一見、トータルステーションの使い方は難しいと思われがちですが、最近の機器は必要な機能のみを兼ね備えている場合が多いので、操作方法も分かりやすいです。

上記の方法を参考にして操作を行い、トータルテーションの使い方をマスターしましょう。

まとめ

トータルステーションにはさまざまな種類が存在しており、使い方も多岐にわたるため、使い始めは混乱してしまう場合が多いかもしれません。

しかし、トータルステーションのそれぞれの使い方を把握すれば、十分に使いこなせるようになるでしょう。

本記事の内容を把握し、トータルステーションを十分に使いこなせるように努めましょう。